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米国現地時間の2024年12月5日午後5時(東部標準時)、サムサラ(ティッカーシンボル:IOT)の決算説明会が行われました。
今期も好調な決算内容でした。また、いくつかの新しい製品の話しもありました。
今後の成長の行方はどうなるのか?決算発表を振り返っていきたいと思います。
当記事は個人的に情報をまとめた銘柄研究記事です。内容は正確なものを心がけて作成していますが、その内容を保証するものではありません。また当記事は当該銘柄への投資を勧めるものでもありません。投資判断についてはご自身で調べた内容をもとにご判断ください。当記事内容をもとに投資判断されませんようにお願いいたします。万一、当記事をもとに損害を被ったとしても当方では一切の責任を負うものではありません。

売上高・EPS・ガイダンス
項目 | 事前予想 | 結果 |
---|---|---|
【四半期】 | ||
EPS(一株あたり利益) | 4セント | |
売上高 | 3.1億ドル | |
【次期ガイダンス】 | ||
売上高 | 3.34〜3.36億ドル (中値3.35億ドル) |
ARR(年間経常収益)
- ARRは13.49億ドルでした。前年同期比35%増。
ARRはannual recurring revenueの略です。サブスクなどに用いられ、年間での売上はいくらになるのか?を把握できます。
サムサラの売上はほぼサブスク契約によるものです。
今期のARRも高い成長を継続しています。
今期も高い成長率を維持
EPSの推移
EPSは順調に成長してきています。
【四半期別EPS推移】
2024Q3 | 2024Q4 | 2025Q1 | 2025Q2 | 2025Q3 | |
四半期EPS | 4セント | 4セント | 3セント | 5セント | 7セント |
ARR・売上高の推移
今期のARRは前期比35%と高い成長を維持しています。
前期、前々期と少しずつですが成長は鈍化が見られています。
一方の売上高は24年度Q4以来37%成長から今期は36%成長でした。
高い成長率が続いています。
【ARRの推移】
2024Q3 | 2024Q4 | 2025Q1 | 2025Q2 | 2025Q3 | |
ARR | 10.0億ドル | 11.0億ドル | 11.7億ドル | 12.6億ドル | 13.4億ドル |
【四半期別売上高推移】
2024Q3 | 2024Q4 | 2025Q1 | 2025Q2 | 2025Q3 | |
四半期売上高 | 2.38億ドル | 2.57億ドル | 2.81億ドル | 3.00億ドル | 3.22億ドル |
高い成長率を継続中

決算発表前に高値圏で推移していた株価は、決算発表後に下落。
3日間で20%近い下落を見せました。
これまで好調に上昇を維持していましたが、前期からの上昇分を戻す展開となりました。
株価は下落、レンジの下値圏を推移

大口顧客の獲得状況
サムサラは大口顧客への対応にフォーカスしています。
結果として、ARRが10万ドル以上の顧客数は前期より170社増え、トータルでは2303社になりました。前年比38%の増加でした。
四半期ベースで過去2番目に大きい増加でした。
大口顧客のモメンタムは強く、顧客数、単価ともに増加傾向にあります。
既存顧客、新規顧客の両方での成長
既存顧客における契約製品の拡大による売上増と、新規顧客の増加の両方が今後も予想されます。
新製品アセットタグの動向
2四半期前に投入された新製品のアセットタグの売上高は好調に推移しています。
新規契約が前期比で100%以上の増加率になりました。
取引先の業界が多様化してきています。
グローバルへのビジネスの展開
アメリカ以外からの売上の増加が見られています。新規年間契約額のうち17%はアメリカ国外からでした。前期は16%でした。
4四半期連続で成長率は加速しています。
大口顧客には依然として強いモメンタムが継続している。地理的、業界的なマーケットの拡大も継続中。

世界のGDPの40%以上を持つ業界が対象のビジネスです。600億ドルのマーケットがあるとも言われています。
眼前には大きなマーケットがあります。デジタル化は初期段階であり、今後も大きな成長が期待できます。
アメリカにおいても、コア商品であるテレマティクスや、ビデオセーフティを使用していない商用車は50%、90%以上とまだ多くあり、拡大の機会があります。
サムサラでは日々膨大な量のデータを処理しています。
世界に10兆のデータポイントがあり、毎年700億マイルのドライビングデータがあります。
これらの膨大なデータと、顧客との対話により新しい製品を開発のアイデアを得ています。
ヨーロッパ地域での低い橋と車両の衝突防止
いくつかベータ版として、新しい商品が提供されています。
イギリスでは毎年2000件の低い橋に車が衝突する事故があります。
車両の高さを登録しておくことで、車両が衝突の危険のある橋を通ることに警告を発します。
エンジンイモビライザー2.0をメキシコで発表
メキシコでは、モノの安全が最も重要な課題の一つです。
サムサラはそこで、エンジンイモビライザー2.0の発表をしました。
これは、オペレーターのニーズにあったアラートにカスタマイズすることができます。
また詳細なリアルタイムでのリポートも提供してくれるので、効果的に車両をモニターすることができます。
新しい製品の開発と提供
サムサラはデジタルの力を活用して、さまざまな顧客の抱える問題の解決のために仕事をしています。
顧客との対話の中でそういった問題を発見し、それを商品にして提供しています。
製品の開発と提供のスピードは順調に行われています。
定例の時期を待って商品を発表するのではなく、スピード感を持って随時発表が行われています。
スケールの拡大
サムサラのビジネスは順調に拡大していっています。
グローバルにも展開しており、規模を拡大しています。
今後も順調に拡大することで、規模のメリットや、新規契約から既存顧客に変わることによる管理費の低下によるコスト削減が見込めます。
足元の好調さを受けて、来年度の業績についての質問がありました。
次期である第4四半期は、最も売上が大きくなる四半期になるため、その結果を見るまで来年度の予想はわからないとのことでした。
ということで今回はIOT・サムサラの2025年度第2四半期の決算説明を振り返ってみました。
決算内容はよく、高い成長率が継続しています。
新しい商品の投入もうまくいっているようです。
商品の開発、顧客の拡大も順調にいっています。
ビジネスの機会はまだ、アメリカでも多くあり、さらに海外でも成長の機会があります。
成長はまだ初期の段階です。
今後はAIの活用動向や、トランプ大統領による政策の影響が出てくるのかなど、気になる点です。
来期が売上が最も大きい時期で、来年度を占う四半期になります。
今後も業績の行方をチェックしていきたいと思います。
- 2025年度第3四半期決算の今期コンセンサスはクリア。
- 高い成長は現在も続いている。
- 新商品の発売も順調に行っている。
