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現地時間で2024年11月6日午後5:30(東部標準時)、デュオリンゴ(ティカーシンボル:DUOL)の2024年第3四半期決算発表が行われました。
前四半期に続き、今回も好調な決算が発表されています。
本記事では、デュオリンゴの最新決算報告を振り返っていきたいと思います。
当記事は個人的に情報をまとめた銘柄研究記事です。内容は正確なものを心がけて作成していますが、その内容を保証するものではありません。また当記事は当該銘柄への投資を勧めるものでもありません。投資判断についてはご自身で調べた内容をもとにご判断ください。当記事内容をもとに投資判断されませんようにお願いいたします。万一、当記事をもとに損害を被ったとしても当方では一切の責任を負うものではありません。


- Duolingo サイトURL https://investors.duolingo.com/

決算発表での数字の確認をします。
売上高・EPSの結果
第二四半期での売上高、EPSは予想を上回る数字でした。
項目 | 事前予想 | 結果 |
---|---|---|
【四半期】 | ||
EPS(一株あたり利益) | 36セント | |
売上高 | 1.89億ドル | |
【通期ガイダンス】 | ||
売上高 | 7.43億ドル |
利用者数の状況
全体的に、利用者の増加率には鈍化がみられました。
これまでのような素晴らしい成長が、永遠に続くことは物理的に不可能であり、この鈍化は想定の範囲の出来事でもあります。
ですが、依然として高い成長率を維持しています。強い四半期であったと説明がありました。
項目 | 結果 | 成長率 |
---|---|---|
トータルブッキング (サブスク、広告など含む売上) | 2.1億ドル | |
サブスクリプション売上 | 1.76億ドル | |
有料加入者数 | 860万人 | |
マンスリーアクティブユーザー | 1.13億人 | |
デイリーアクティブユーザー | 3720万人 |
収益の構成


デュオリンゴの収益のメインはサブスクリプション収益です。
収益の約80%をサブスクリプションから得ています。
残りの20%近くは広告、英語テスト、アプリ内購入、その他によるものです。

決算発表前に、それまでのレンジを抜けて上昇がありました。
決算翌日には、下げて始まりましたが、前日終値付近で締めました。
その後、高値圏を維持、レンジを形成しました。
その後は、これといった大きな下げも少なく、高値圏を維持しています。
- 決算前に株価は高値圏に上昇、その後も高値圏を継続中

好調を継続しているデュオリンゴ、新しいプランのMAXの展開も進めており、収益への貢献が期待されます。
では今期はどのような決算だったのか、振り返ってみたいと思います。
デュオリンゴの決算チェックポイント!
- ユーザー数の成長はどうか?
デュオリンゴの利益の4分の3以上はサブスクからであり、ユーザー数の成長が重要 - 成長ストーリは描けているか?
高い成長を期待して買われている銘柄。今後の成長ストーリーに異変はないのか
デイリーアクティブユーザー数の好調な増加
今期の決算発表では、デイリーアクティブユーザー数の増加は前年同期比54%と好調を維持しています。
前年は60%増と大きい数字だったことを考えると、そこからさらに54%増は素晴らしい成長でした。
ユザー数の増加率など鈍化はあるものの、想定以上の高い伸びを維持している
前期に比べると、ユーザー数の伸び率など、鈍化が見られました。一方で高い成長を維持しています。
ルイスCEOがこれまで繰り返し言ってきたように、高い成長は永遠には続かないということです。
鈍化は当然あることですが、依然として高い成長率は継続しています。
ルイスCEOのコメントでも、今期は良い四半期発表になったと、結果に自信を見せていました。
【前年同期比成長率の推移】
Q3 2024 | Q2 2024 | Q1 2024 | Q4 2023 | |
---|---|---|---|---|
トータルブッキング (全体の売上) | 38% | 41% | 51% | |
サブスク売上 | 47% | 47% | 57% | |
有料加入者 | 52% | 54% | 57% | |
マンスリーアクティブユーザー | 40% | 35% | 46% | |
デイリーアクティブユーザー | 59% | 54% | 65% |
デュオリンゴMAXの展開状況
今年度はデュオリンゴMAXの本格的な実装が世界的に進められてきました。
決算発表時点では、デイリーアクティブユーザーの50%はデュオリンゴMAXにアクセス可能になっています。
デュオリンゴは中・上級レベルの英語学習者の獲得を計画しています。
中・上級レベルの英語学習者は、初級レベルの人に比べて、学習にお金をかける傾向があります。
その取り組みの一つとして、最上位プランであるデュオリンゴMAXを展開しています。
日本でも最近デュオリンゴMAXへのアクセスができるようになっています。
現状では、初期段階ですが順調に展開できているようです。
今後のデュオリンゴMAXの展開の予定では、2024年末までにデイリーアクティブユーザーの60〜70%がアクセスできるようにする計画を立てています。
購買力の高い国やアイフォンでの実装はすでに行ってきました。
今後は、購買力の低い国やアンドロイドでの実装を進めていく予定です。
また、より広い層に展開していくのですが、これまでより購買力が低い層への拡大になります。
デュオリンゴMAXの売り上げの伸びとしては、それまでよりも低い伸びになることが想定されています。
デュオリンゴMAXが発表されてから、私自身もトライアルを申し込んでみました。
AIによる会話練習ができることもあり、現在はデュオリンゴMAXのサブスクに変更して英語を学んでいます。
このプランの良い点はなんと言ってもAIによる会話機能にあると思います。
デュオリンゴに登場するリリーというキャラクターがテレビ電話形式で会話をしてくれます。
会話といっても4、5回会話を交わすとセッションが終わります。
少し短いかなと思う程度の長さです。その分、気軽に使えます。
AIは過去の会話を覚えることがで、趣味や興味を共有することができます。
また、ジェスチャーの強化もされてきていて、より生き生きとした会話ができるようになってきています。
今後もそういった、パーソナルなつながりを感じ、よりリアルな会話や話題に対応できるように改良が進められているようです。
料金は月額で4,490円、年間契約では22,800円となっており、年間契約だとかなり割安になります。
使ってみた感想としては、十分に英会話の練習になると感じました。
それまで、アプリ内のコンテンツで学んでいたのとは違って、リアルに会話することで全く違う感覚で学ぶことができます。
リアルな会話を学ぶことができ、実際に話す力をつけるのに役立っていると感じています。
AI相手なので、相手を気にせず自分のペースで練習ができます。
実際に使える英語をより効果的に学べると考えると、年間で22,800円なら安いと感じました。
英会話学校に行くことを考えれば、断然リーズナブルな値段で英会話の練習ができます。
他の英会話アプリとの違いは、やはり、キャラクターの魅力や、面白さ、つい練習しなきゃと思わせる仕組みにあると思います。
- AIが搭載されて機能が充実
- デュオリンゴのキャラクターとのリアルタイムでの会話機能
- 会話によるロールプレイグ
- 問題を間違った場合、間違った点などを解説してくれる
- 料金は月額4,490円、年間契約は22,800円(月1,900円)、他ファミリープランがある
が挙げられます。

世界での展開の状況
それぞれの国でそれぞれ順調に成長をしていっています。
口コミをメインとしながらも、現地スタッフを雇い、マーケティング活動も交えながら成長をしています
現在のやり方を継続して、売り上げを伸ばす
これまでのデュオリンゴのビジネスのやり方を続けていくことで、順調に規模は拡大していっています。
より良いコンテンツを作り、口コミで広めていく。その中でユーザーが増えていき、課金してくれる人を増やす。
そういったやり方で今後も売り上げの成長が期待されます。
デュオリンゴの今後の展開として注意しておきたい点には次のことがあります。
デュオリンゴMAXの展開はどうなるか?
やはり、デュオリンゴMAXの今後の動向は収益に関係してくる要因の一つです。
英語学習者の中級・上級レベルの人を取り込む一環として、今後の成長が期待できるコンテンツです。
特に、英会話をうまくなりたい世界の英語学習者にとってAI英会話は一つの大きなマーケットになると思います。
また、AIの使用料が今後下がってくるのであれば、より幅広い顧客に安価にプランを提供できる可能性もあります。
今後どこまで展開していけるのか注目です。
他国での市場の拡大はうまくいくのか?
デュオリンゴの市場は米国を超えて、世界のさまざまな国に展開しています。
現状では、差こそあれ、どこの国も順調に拡大していっているようです。
今後も順調に拡大していけるのか注目です。
音楽、数学のコンテンツの今後の成長
将来の収益の貢献が期待されているのが、音楽、数学のコンテンツです。
現状では規模は小さいですが、長期での成長が期待されています。現在は育てていっている状況です。
今後の成長の進捗、どの段階で収益に貢献が大きくなるのか注目です。

ということで今回は2024年第3四半期デュオリンゴの決算を見てきました。
今回は順調な決算をうかがわせる内容でした。
直近では、最上位プランであるデュオリンゴMAXが展開を始めており、反応は良いようです。
デュオリンゴMAXはさらに広いユーザーにアクセス可能にしていく予定であり、今後の収益への貢献が期待されます。
今後も高い成長率が継続するのか注目していきたいです。
今回の決算のハイライトとしては
- デイリーアクティブユーザーの前年同期比54%増、高い成長率の継続
- 最上位プランであるデュオリンゴMAXの本格的な展開、初動としては順調に推移
- 各指標の成長率に鈍化はあるものの、今後も高い成長率が続く予想
今後気になることは
- デュオリンゴMAXが収益にどのように影響してくるか?
- 今後も本当に高い成長率は継続するのか?
- 中・上級の英語学習者の需要を取り込めるか?
です。
素晴らしい決算を見せてくれたデュオリンゴ、今後も決算をフォローしていきたいと思います。


